結婚して数年経つのに、一向に子宝に恵まれない。

奥様が不妊治療の専門クリニックで検査をしたけれど、何の異常も見当たらない。

この頃になって男性も精液検査をされる方が増えてくると思います。

そこで100人に1人の確率で見つかる無精子症と診断される方もいるのではないでしょうか?

無精子症と一言で言っても、その種類は大きく2つに分けられます。
それが「閉塞性無精子症」と「非閉塞性無精子症」です。

ここでは非閉塞性無精子症について詳しく説明したいと思います。

閉塞性無精子症とその治療法について知りたい方はこちら↓
閉塞性無精子症と診断。精路開通と顕微授精、どっちを選んだらいい?

無精子症の80%に当たる非閉塞性無精子症とは

非閉塞性無精子症とは、精子の通り道には問題がないのに、射精した精液中に精子が全くない状態のことを言います。
非閉塞性無精子症とは

無精子症のおよそ80%に当たるとされる非閉塞性無精子症は妊娠を希望する男女にとって、このままでは自然妊娠はまず見込めないことを意味します。

しかし、精巣内で精子がわずかながら作られている場合や、精子細胞(精子になる前の細胞)が存在する場合には精子回収法、または精子細胞を使った不妊治療「円形精子細胞卵子内注入」=「ROSI」が適応される場合があります。

これにより、非閉塞性無精子症だと診断された場合であっても、わが子の誕生を叶える可能性が出てきました。
実際、非閉塞性無精子症の精子回収法(Micro-TESE)やROSIを積極的に行っているセントマザー産婦人科医院ではおよそ80人の赤ちゃんがROSIにより誕生したと発表(2013年時点)しています。
参考)セントマザー産婦人科医院公式サイト:無精子症

非閉塞性無精子症の3割からは精子細胞の回収ができると言われています。

しかし、精子形成の途中で止まってしまう「成熟停止」や、そもそも精祖細胞(精子の大元となる細胞)すら存在しない「セルトリ細胞単独症」の場合には、残念ながら妊娠は見込めません。

妊娠を望む場合にはその男性の精子以外の精子を使った妊娠方法であるAID(非配偶者間人工授精)を検討するのが一般的です。

自分でも気づける?非閉塞性無精子症の特徴

非閉塞性無精子症の場合、精巣の容量が小さい場合が多いとされています。

不妊治療の現場では、オーキドメーターと呼ばれる、精巣模型と比較しながら触診でチェックします。
小さくてふわふわと柔らかい睾丸の場合、造精機能が低く、結果的に精液所見が不良のことが多いといわれています。
非閉塞性無精子症のセルフチェック
実際に自身で触れてみたり、他の人と比較して明らかに小さいと感じる場合には早い段階で受診しておくといいかもしれません。

過去の病気が原因になる場合も

おたふく風邪で子供の頃に高熱を出した経験がある方もいると思います。
これにより精巣内に炎症が起こり、非閉塞性無精子症になる場合もあります。

他には低ゴナドトロピン性性腺機能低下症により、性腺刺激ホルモンが分泌されないことで起こるケースもありますが、この場合は血液検査をしてみないと分からないことがほとんどです。
この原因となるクラインフェルター症候群は性染色体の構成がX染色体2本、Y染色体1本のXXYを示す染色体異常が原因です。
出生の頻度は男児1000人に1人とされています。

外観に大きな変化が起こることが少なく、無精子症の診断から初めて明るみになることが多いようです。

非閉塞性無精子症と診断されたらできること

子供を望む場合には、精巣内にわずかながらでも精子が残されていることを確認する必要があります。
また、上記したように精子の前の段階である精子細胞でも妊娠の可能性があります。

自身の精子または精子細胞が存在するのかどうかを確かめることが次にできるステップになります。

また低ゴナドトロピン性性腺機能低下症と診断された場合には、精子を作るために必要なFSH成分を含むhMG製剤等を週に1~2回のペースで継続することで、射精された精液中に精子が出現する場合もあります。

この治療は精巣の萎縮や乳房の女性化などの副作用を示す場合もあり、その時には治療は中止となります。

あきらめるのはもう少し先

非閉塞性無精子症

自身の子供を望むのであれば、まずは上記の方法があると理解した上で自分の可能性を探るのがよいかと思います。

何をどう転んでも、絶対に自分自身の子供は授かれないという結果が待ってる可能性は捨て切れません。
しかし、検査をしなければそもそもの可能性を捨てることになります。

もちろん、AIDなどで子を授かる方法もありますし、それ自体を否定する気はありません。
どの方法にしても男女双方が深く理解し、受け入れることが大切です。

診断からまだ間もないであれば。まずは焦らず可能性を探ってみませんか?